窓開けて見ゆる限りの花惜しむ
高田蝶衣
穀雨(こくう)は、4月20日頃、および立夏までの期間を指します。
百穀を潤す雨を意味します。百穀とは、米、麦、粟、稗、豆などの多くの穀物を指します。降る春の雨によって、百穀だけでなく様々な植物の伸びゆく姿を感じ取れる季節です。
鮎の一生をご存じでしょうか?ほとんどの鮎が一年で一生を終えてしまうことから「年魚」と漢字を充てることもあります。鮎は、秋に川の下流で生まれて海で大きく育ち、春になると川を遡ります。夏の間は川の上流で過ごし秋になると産卵のために川を下ります。
この春に見られる鮎を「上り鮎」や「若鮎」と呼び、それを象った名菓子を「若鮎」と言います。関東では餡入り、関西では求肥入り、名古屋では味噌入りなど、地域によって中身の違いがある和菓子です。